BURNAZZI FELTRIN ARCHITETTI No.2 北イタリアの個人邸リフォーム
<画像転載禁止、ご理解ください>
前回に続き、北イタリアのLago di Caldonazzo(カルドナッツォ湖)湖畔に建つプロジェクトをご紹介します。★プロジェクト②★
Casa-MP
http://www.burnazzi-feltrin.it/it/opere/arredi-appartamento-MP.html
設計・デザイン:2010年 施工:2011-2012
前回ご紹介したedificio-GIの敷地は湖の東でしたが、今回はほぼ湖を挟んで対岸のやや北西、Valcanover(ヴァルカノーヴェル)に位置する個人邸のリフォームです。(隣棟に別の家が繋がっているので建物としてはマンションの扱いですが、リフォームはこの棟のみ)
この地域は"lido di Trento”トレント地方のリド島と呼ばれる美しい湖水地方で、この敷地もまさに100%湖の景を楽しむためにある場所と言っても過言ではないとデザイナーは話しています。
「プロジェクトは周囲の風景や環境、たとえば湖そのものや湖に映り込む緑豊かな山々の頂の姿などの分析からスタートした。そしてこの場所で何をするだろうか?自然の雄大さや開放感に包まれるアウトドアスポーツやリクリエーション、仕事を忘れ、休息をゆっくり楽しむ・・・場所になるだろう。」
インテリアデザイン、家具デザインと建物ファサードの一部、そしてガーデンテラスが美しく生まれ変わりました。敷地は緑と果樹園に囲まれ、建物は3階建て、1階はリビングやキッチン、大きなテラスをもつパブリックゾーン(昼間過ごす場所)、2階は寝室、バスルームなどプライベートゾーン(夜過ごす場所)、3階の屋根裏部屋はスタジオを兼ねるワーク&リラックスゾーンとしています。
建物外観のメインは南、冬でも暖かい日差しを受け自然の恵みを最大限に活用します。
空間デザインは、日常の多忙な日々から開放された自由な休日に、身も心も回復でき、体のバランスを整える場所をコンセプトとしています。
★1階(Pianoterra)
フロア全体に対し個性的な空間づくりを心掛けたプロジェクトであり、“ここにしかない”場所を目指しました。天井まで伸びる家具をフロアの中央に配置し、区切られたそれぞれのスペースの中心でトーテムポールのようなシンボル性を持ちました。それぞれのスペースもまた変化のある空間となり、同じフロアで一緒にいる感覚の中、自由に違う使い方ができる、そんな場所が出来ました。
暖炉、使用する薪の収納場所も、中央の柱家具は四面それぞれ細かいデザインと機能が配されています。
シンプルで明るい水回りです。壁から直接出ている蛇口、収納家具、無駄のない造りです。
天然建材や自然素材を選択、オーク材で床を貼り、壁もオーク材と漆喰で仕上げています。どちらの材料も実用的かつ体に優しい快適な材料と言えます。
ガーデンにはイペ材を貼りました。木材を使用したことで、湖の風景からデッキを介してリビングまでが視覚的に繋がりました。デッキにはバーベキューキッチンも設備し、上部にはしっかりとした屋根、周囲もウッドフェンスで囲み、アウトドアリビングの完成です。
デッキラインには長いプランターを設置、生垣で囲うことで、リビングからの連続感が引き立ちます。
玄関は自然石材を混入した洗い出し舗装しました。凸凹ラインに植栽を配し楽しい風景です。
★2階(Primo piano)
プライベートゾーンもシンプルに広々と、ウッドと漆喰の温もり、太陽光を浴びて気持ちのいい朝を迎えられそうです。
1,2階をつなぐ階段、光の取り入れ方も素敵です。
★3階(Secondo piano)
ワクワク感のある屋根裏部屋、屋根のラインが天井にあると、いつも何かドキドキします。
基地のような、自分だけの場所のような・・・天井の低さがそうさせるのでしょうか?
天井の高低は、高いだけがいいわけでなく、高低差の変化が楽しさを作り出すのでしょうね。
次回は彼らの現在進行形のプロジェクトを取材します。
遅ればせながら・・・今年もどうぞよろしくお願いします。
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by ciaosae
| 2014-01-15 14:23
| ARCHITETTURA(建築)