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Villa Medicea di Castello(フィレンツェ郊外のガーデン)

<画像転載禁止、ご理解ください>
Villa Medicea di castello(ヴィッラ メディチェア ディ カステッロ)

以下のHPで紹介しています。
http://www.cultura.toscana.it/architetture/giardini/firenze/villa_medicea_castello.shtml
http://it.wikipedia.org/wiki/Villa_medicea_di_Castello

フィレンツェ市内からバスで20-30分ほど、郊外の町セスト・フィオレンティーノに近いその名もカステッロという地に佇むヴィッラとその庭園をご紹介します。ボーボリ庭園と同じく建築家/彫刻家Niccolò Tribolo(ニコロ・トゥリボロ)の作品であり、メディチ家の所有物の1つとして世界遺産の登録を受けました。
建物は15世紀のもので、メディ家代々受け継ぎ、敷地を拡げ彫刻や芸術品が増やされていきました。
1540年コジモ1世の命によりニコロ・トゥリボロ氏がガーデンプロジェクトをスタート、ヨーロッパでも名高いガーデンが誕生しました。
◆ウィキペディアより写真お借りしました。
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バスを降りると、ヴィッラまで見事な並木道が一直線に続きます(Via Giulio Bechi:フィレンツェ出身の小説家であり軍人の名がついています)。
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ヴィッラの前には半円型の緑の広場、シロツメクサの絨毯から春の香りが漂います。現在はヴィッラの横に続く大きな森側からガーデンに入ることができます。
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振り向くと・・・歩いてきた並木道
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ガーデンは大きく3段の階段状、ヴィッラに近い1段目には16の方形花壇が整然と並び、中央の大きな噴水彫刻が中心性を表しています。噴水はトゥリボロ氏の作品、エルコレとアンテオ像(ゼウスの息子)はバルトロメオ、アマンナーティの作品です(フィレンツェ、シニョーリア広場のネプチューンの噴水と同作者)。
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当時は噴水を囲むようにゲッケイジュとミルトノキの森があったとのこと、残されている絵画の中にも描かれています。(上記ウィキペディアの絵画)

周囲の壁にはバラのエスパリエ
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ちょうど刈込メンテナンス中でした。
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2段目はレモンの庭、暖かい季節には外に並べ、冬は温室の中で過ごします。ここでも真っ直ぐなクラシックガーデンの線形とレモンの整列が見る者を圧倒します。
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鉢はオリジナルです。私も入れそうな大きさです
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3段目、ここにはグロッタと装飾を施された天井画が見られるのですが、残念ながら私が訪れた際には中に入れませんでした。ウィキペディアから写真をお借りして説明を加えます。貝やヒトデなど海の生き物が彫られた大きな水槽(泉水)の上にたくさんの動物が所狭しと乗っています。それぞれ違う種類や色の大理石を使い、彫刻に深みを持たせています。トゥリボロ氏の発案で進められ、彼の死後に建築家Vasari(ヴァサーリ)によって完成されたとも言われています。
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その後、バルトロメオ、アマンナーティの銅でつくられた像が加わり、さらに奥には秘密のガーデン、中世らしい庭や菜園、森が続いていたと語られています。森の中には大きな大理石の池があり噴水が音楽を奏でるようだったと言われています。これも先ほどの絵画に見られます。

大変便利になったGooglemapで見ると一目瞭然です。

すぐ近くにVilla Petraia(ペトライア)もあります。こちらも有名ですので、フィレンツェ中心部からちょっと足を延ばしてみてはいかがでしょうか?