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parco Chici Mendes (Firenze)

<画像転載禁止、ご理解ください>
Parco Chico Mendes チコメンデス公園

公園の名前であるChico Mendes(チコメンデス、シコメンデス)はゴム樹液採取者として働く一方、環境保護活動を行っていた人物です。ブラジルにおける熱帯雨林保護活動を展開し、森林伐採による温暖化や環境破壊をかかげ、反対運動を行っていた最中に暗殺されてしまいました。
南米、ヨーロッパでは彼の活動に共感し、死後に彼を讃える曲や詩も作られたようです。ポールマッカートニーのアルバムの一曲にも副題で“チコメンデスに捧ぐ”とあります。
時期同じく、ヨーロッパでも公園や施設に彼の名前をつけたものが多く残されています。イタリア国内にはParco Chico Mendesという公園が数か所あるようです。

フィレンツェの郊外、Campi Bisenzio(カンピ ビセンツィオ)という町にあるチコメンデス公園は約15ha、大きな沼池をもつ自然あふれる公園です。
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公園としてのスタートは2000年9月、1980年代は建設砂の採掘や廃棄物の捨て場になっていました。当時は不法投棄の制限や法律が定まっていなかったことで空いている土地には粗大ゴミが多く捨てられていたそうです。1993年にトスカーナ州の環境改良計画エリアとなり、1998年に公園整備設計が承認され生態系の回復や緑化、一部埋め立てなどの施工となりました。現在は町の所有のもと非営利団体が管理を行っています。
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ゴミの種類によって特に産業廃棄物や有害物質は廃棄場を定めて移設、掘り起こした場所は土壌改良と共に新たな土を充填し豊かな植栽を施しました。
沼池、湿地帯や森林を整備し、動植物の生息地が息を吹き返しました。植物の多くは動物の食に繋がる種類、鳥の巣も一部人工的に配されました。もともとこの地に生息していた動物、鳥類、魚類を戻そうと人工湖も整備されています。
公園はフェンスで囲われ管理されていますが、野生動物類の自由な移動を妨げないようフェンスに沿ってバッファーや緑が覆い、視覚的にも巨大なビオトープを形成しています。
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子供たちは自然に住む動植物に触れ、観察が出来ます。一部動物と遊べる場所もあるようですが、娘が遊具のある公園から離れなかったので触れ合うことはできませんでした。
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公園で出会ったお友達と一緒に遊んでいます。言葉の壁は関係なさそうです。
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この公園がある町カンピ ビセンツィオは緑豊かで公園やガーデンが多く子育て世代に人気のエリアのようです。
フィレンツェ市内も近く便利で環境のいい住宅地なのですね。