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THE BEST OF “I GIARDINI”は25周年を迎えた雑誌VILLE &CASALIに付録としてついた小冊子です。
春に一時帰国した友人が届けてくれました。
http://www.villeecasali.com/

裕福な個人邸、別荘などを美しい写真と共に紹介している雑誌です。付録の冊子は「THE BEST OF~」というタイトルで、邸宅でも海、山など景観の特集やインテリア、ワイナリー、スタイルなどのカテゴリーを特集したりと様々です。
http://www.villeecasali.com/the-best-of-villecasali/
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今回のTHE BESTOF “I GIARDINI”では16人のアーキテクトやガーデナーの作品を紹介しています。数名の作品を紹介したいと思います。

<第一弾>
UN PROGETTO EMOZIONANTE in Siciliaシチリア島の感動的なプロジェクト
“シチリアの地、建築家ジュセッペ・スカンネッラは庭を持つ歴史的建築物の修復を手掛けた。ここは様々な感覚、気持を落ち着かせる力がある”

シチリア島のカターニアより30㎞ほど北上、タオルミーナとの中間にGiarre(ジャッレ)という町にて、広大な農園の中の古い家屋をコンベンションセンターとして修復、個性的、特徴的なデザイン要素や素材を残しながら慎重に復元を試みた2012年の作品です。ワイン貯蔵庫の石壁、内装タイルや天井画も美しく残しています。
その様子はこちらの映像でご覧いただけます。
http://www.scannella.it/custompage.asp?idp=10
本人の解説付きです(イタリア語)

「敷地内には、この地に生息する特殊で珍しい樹種が多く、植物園というかナーサリーというか。計画に必要なのは、この風景に調和する美しさと機能を持ったガーデンデザインである。風景や自然保護上の規制と都市計画上の建築条件、既存建築の修復における条件など法規上の重複且つ解釈の違いを考慮しなければならないが、簡単ではない。法規上の問題にかかわる各々はこれを解決しなければならなかった。」

この地で通常使われる(伝統的な)建材の調達の問題、これは国内で古い建築を修復して使う時に当たる壁です。
可能な限り、これまでの風景を壊さず、同じ材料、色彩で修復する、部屋の用途を変えないなど、厳しい条件があるからです。
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「建築の足元はPietra di Comiso(シチリア島内コミゾ産の石)による大きな方形デザインとし、その中はシンプルに洗出し舗装とした。外部の照明は器具が見えず光だけが見えるような種類を詳細に吟味し、ラインやポイントに光が強調できるように計画したことで、光を外壁や樹木に沿って美しくリズミカルに連続させている」
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建物全体の前庭には島の自然を感じさせるようなナチュラルなデザインとなっていますが、中に入ると舗装面の市松模様のみ、シンプルなパターンの中に植栽桝が入り、グリーンの面を強調しています。それぞれの植栽桝には個性的な樹種が一本ずつ、その存在感を大きく見せています。

マスタープランを見る限り、建築的なパターンがさらに続いているようです。今回は建築周りの外構デザインだけが載っていましたが、どこまでデザインに関わり、2年ほど経過した現在どんな風に成長しているか、拝見してみたいものです。

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1ブーゲンビリア グラブラ“サンデリアーナ”
2ボトルツリー
3ニューサイラン(ニュージーランドマオラン)
4テイカカズラ
5オリーブ(自然樹形)
6モッコウバラ白“アルバプレーナ”
7クスノキ(潅木種)
8ゲッケイジュ
9オヒアレフア(ハワイフトモモ)の斑入り種
10クローブ亜熱帯種(エトナ火山の赤葉) ミルト(フトモモ)科
11フェニックス カナリエンシス(カナリーヤシ)
12オリーブ(仕立物)
13ボックスウッド(丸葉種)
14ワシントンヤシ(ワシントニアパーム)
15クスノキ(高木)

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Arch.Giuseppe Scannella
www.scannella.it
1953年生、1979年パレルモ大学建築学科卒業、生まれ故郷のカターニアにて活動中。
現代建築家としてバランスの良いデザインや手法に定評があると書かれています。
常に様々な種類の建築に取り組み、オブジェクトから建築、都市計画まで幅広く手掛けています。修復、再生から新規プロジェクトとプロジェクトの形も多岐にわたっています。

記事に載った作品はHP内でも紹介されています(建築が中心です)
http://www.scannella.it/custompage.asp?idp=13#!prettyPhoto[Gallery]/5/
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現在、浜名湖花博2014が開催中です。
http://hamanakohanahaku2014.jp/

サブタイトルに「浜名湖花博10周年記念事業」とあり、私は10年前の浜名湖花博2004に於いて出展作品の一つである「トスカーナガーデン」に携わっていました。

■10年経ったガーデンの全景です。緑量の迫力にビックリでした!
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このガーデンに携わるきっかけはある日本企業とディレクターの方からお声をかけていたことですが、私の名を紹介してくれたのはイタリアに住んでいた時に一緒に仕事をしていたPiante Mati社でした。
偶然にも別の知人のルートで彼らがガーデンデザインを依頼され、このデザインを施工するにあたって、彼らのデザインをよく知る日本人がいるから、と繋いでくれました。

■送られてきたデザインスケッチ
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実施図を描き、特殊な生垣や円錐樹木については、このようなガーデン植栽を得意とする造園事務所に相談し、施工より1年近く前から畑で育成してもらいました。
ガーデンとはいえ、テラスなど建築構造物もあり、何人もの観光客が上ることを想定した構造とし、思いの外
いろいろな壁に当たりながら、何とか出来上がった記憶が蘇ります。

■2004年の施工の様子です
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Piante Mati社のデザイナーが描いたデザインは一見、シンプルに見えましたが、生垣の作り方、高さの違いや組合せ、材料の選定など、詳細を詰めていく段階で施工の難しさがあり、造園事務所との綿密な打ち合わせが続きました。
面積にして約300㎡、広くはありませんが、密度の高いデザインでした。


ガーデンエリアには世界各国の作品が連なり、その中でいくつかの作品が保存され、メンテナンスされながら10年、私自身も10年ぶりにこの地を訪れました。

■2004年→2014年の成長ぶりを比べてみました。
全体の緑量も全然違います。メンテの賜物ですね。
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■イタリアンサイプレスの大きいサイズは手に入らず、当時、カイヅカイブキ(ロウソク仕立)を入れました。
時が経ち、カイヅカイブキ特有の炎のような姿になり、太った分?迫力です!
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■邸宅のバルコニーをイメージしたテラスの手摺が植物で見えなくなるほど!中央の花壇には
前には無かった樹木が!時の経過を感じます
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■当時難しかった施工の一つ、テラコッタ球・・・さすがにありませんでしたが、秘密の噴水ガーデンへの入り口は生い茂ってシークレットガーデン度が上がっていました!イタリアから飛行機に乗ってやってきた噴水オブジェは健在です(水の流れは止められていましたが)
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■2004年、記念イベントが開催されました。フィレンツェの助役(当時)とPiante Mati社のFrancesco&Luisa夫妻をお招きして浜松市との友好関係を結びました。
とても懐かしい一コマです。ここでたくさんの方に知り会い、今でもいい関係が続いています。
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10年後にこの地を訪れる機会に感謝します。
当時、一番人気だったモネの庭、バラの成長度は半端ありません!今回も沢山の人が訪れ、フォトスポットになっていました。
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今回は「番外編」の記事になりました・・・・
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