MUSE & Le Albere di Renzo Piano 北イタリア トレントの村おこし再開発プロジェクト②

Le albere レ・アルベレ開発地区
アルプスの山々に囲まれた山脈ラインをイメージしたトータルデザインとグリーンをメインカラーとして特徴づけた街並みです。
前回のブログの通り、敷地のほぼ半分が芝生広場中心の緑エリア、周囲の山並みと繋がって見えます。
住宅300戸、オフィス用地18000㎡、店舗用地9000㎡、オープンスペース(広場、街路、水路)28000㎡、緑地が5haとなっています。

aerial view俯瞰図
Designboom feb 25 2012記事より抜粋させて頂きました。
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大きな芝生広場の緑は山並みに繋がっています。
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CASABELLAというイタリア建築・デザイン総合誌内の記事では「魔法から覚めた山」と名付けられていました。山々に包まれ山脈をデザインに取り入れた「山の街」として誕生してから4年強、店舗も入り、アパートメントも宿泊者が増えてきているようです。Designboomの記事内にあるパースにような活気ある場所になるでしょうか!?
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夏に訪問した際、博物館の賑わいとは逆に、街の中は人がまばらでした・・・バカンスシーズンで逆に人が少ないということもありますね。
みんな夏は海や山の中へ移動してしまうので。

「Albere」、alberoは樹という意味ですが、このプロジェクトではギンドロ(Populus alba/Pioppo bianco)を意味しています。
ギンドロはヤナギ科ポプラの仲間、日本でも北海道で並木道に使われる葉裏が白い爽やかな木です。
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また隣接するPalazzo del Albereの名前にも由来しています。
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この建物は1987-2010 MART近代美術館であり、2011年修復を経て、2012年からはMUSEに関連したテンポラリー展示に対応したり、講演や展示会に使われています。MARTはトレントから電車で15分のRoveretoという街に移転されました。

博物館を出てメイン街路を進むと、バルコニーや窓前に木材による印象的な格子模様をデザインし、グリーンのカーテンの連続に目を奪われます。
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木材はこの地方で昔から使われる材料であり、旧市街のバルコニーなどにも使われてきました。大きな窓があるので明るく広々とした部屋、内装にも大理石、セラミックと木材がふんだんに使われています。地下駐車場は2層、2000台、高度な安全システムに守られています。
アパートメントは芝生の庭を囲むように建っています。
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建物はどちら側からも緑に包まれています。
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屋根には全面的に太陽光パネルがつけられ、窓の断熱性能もコンピュータ制御されているそうです。
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メイン街路と先の方で繋がるように建物に沿って曲線を描くもう一つの街路は水路が走ります。この水路はMUSEを囲む池に繋がっていて、火災時の機能としても考慮されています。
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舗装も地元産の石材、赤褐色のRosso Trento(ロッソ・トレント)と大理石系のVerdello(ヴェルデッロ)を使っています。
Verdelloはベルガモの街名でもあり、北イタリアの特徴ある材料のようです。このように地域の材料を使うことでトレントの歴史を繋ぐコンセプトとなっています。
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このプロジェクトはミシュランタイヤの生産施設の跡地であり、再開発にあたってはエコロジーの持続可能性を最大限実現させる方向でアイデア検討が進みました。ブラウンフィールド(汚染土壌の可能性がある土地)をグリーンフィールドに変えることが目標になっているとのことです。
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友人の話によると
トレントには若い建築家が多く、このプロジェクトも初期には地元の若手建築家によるアイデアコンペも行った経緯があるようです。
ただ村を活性化するにはやはり有名な人物が必要ということもあり、レンツォ・ピアノ氏が表舞台に上がりました。
個人的には若手建築家との対談やコラボレーションなど行って、本当の意味での活性化に繋げるというようなアイデアも無かったのかなと感じました。

この先の街の成長にとても興味があります・・・
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